川越大師 喜多院のある仙波エリアに、静かに佇む史跡「南院遺跡」。
かつて川越の地に栄えた星野山無量寿寺の南院の跡地です。

この記事では、南院遺跡の歴史・現在の見どころ・アクセスについて紹介します。
- 喜多院(北院)・中院・南院の3院で構成されていた星野山無量寿寺の南院跡
- 明治初めに廃院となり、現在は数十基の石塔婆のみが残る静かな史跡
- 喜多院・中院と徒歩圏内にあり、3か所まとめての史跡散策がおすすめ
南院遺跡とは – 星野山無量寿寺の1つ

南院遺跡について知るには、まず南院が属していた「星野山無量寿寺」の成り立ちに少し触れておく必要があります。
星野山無量寿寺は、830年(天長7年)に慈覚大師円仁が淳和天皇の勅命により無量寿寺として創建したのが始まりです。
その後1296年(永仁4年)、伏見天皇の命により尊海僧正が無量寿寺を再興。
1301年(正安3年)には東国の天台宗本山たるべき勅書を受領し、関東天台宗の中心的な寺院として栄えました。
この再興にあわせて、寺は北院(仏蔵院)・中院(仏地院)・南院(多聞院)という3つの子院から構成される大きな寺院へと整備されました。
参考資料:
北院・中院・南院の3つの院
3つの院はそれぞれの立地場所から北院・中院・南院と呼ばれていました。
北院(仏蔵院)※現喜多院

北院(仏蔵院)は現在の喜多院の前身。
1599年(慶長4年)に天海僧正が第27世住職として入寺し、「喜多院」と改名。
徳川家の庇護を受けて関東天台総本山として隆盛を誇ります。
【🏠 住所】
〒350-0036 埼玉県川越市小仙波町1丁目20-1
【🚃 アクセス】
– 西武新宿線本川越駅から徒歩15分程度
– JR/東武東上線川越駅から徒歩20分程度
– 西武バス 喜多院入口で下車
【⏰ 営業時間】
– 平日:9時00分~16時30分
– 土日:9時00分~16時50分

中院(仏地院)

中院(仏地院)はかつて仙波東照宮の建てられた場所にありました。
1633年(寛永10年)に仙波東照宮が建立されたことで南方へ約200m移転しました。
現在の中院がその場所にあたります。
上記理由のため、現在の中院は南院遺跡よりも南側に位置している状態です。

南院(多聞院)

そして南院(多聞院)は、明治初めに廃院となりました。
現在の喜多院から南方に位置していたとされ、その一角に数十基の石塔婆が残されています。
参考資料:
南院遺跡の現在

南院は明治の初めに廃院。
その一角とされる場所には数十基の石の塔婆が残っています。
喜多院本体のにぎわいからは距離を置いた、静かな一角です。
案内板や整備された見学スペースがあるわけではなく、石塔婆が静かに立ち並ぶのみです。
川越城の遺構めぐりと同じ文脈で、「知る人ぞ知る史跡」として訪れる場所といえます。
喜多院や中院とあわせて3か所を徒歩で巡ると、北院・中院・南院という無量寿寺のかつての全体像を地形のうえで体感することができます。
南院遺跡のアクセス

南院遺跡は喜多院の南方に位置しています。
喜多院(川越市小仙波町1-20-1)を起点に、中院(川越市小仙波町5-15-1)方面へ徒歩数分のエリアです。
電車でのアクセスは西武新宿線 本川越駅から徒歩約15分、東武東上線・JR川越線 川越駅から徒歩約20分です。
喜多院の参拝とあわせて立ち寄るのがおすすめです。











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