東京都池袋駅から片道30分、アクセス良好の観光地埼玉県川越市。
時の鐘や蔵造りの街並みが広がる小江戸川越は、江戸時代に栄えた城下町の面影を今に伝えています。
しかし、川越市の歴史は江戸時代から始まったわけではありません。
川越氷川神社の創建は古墳時代に遡り、平安から鎌倉時代に栄えた河越氏など、江戸時代以前から存在する歴史的な街。

この記事では、旧石器・縄文・弥生時代の遺跡から、川越氷川神社の創建、河越氏の繁栄、河越城の築城、そして小江戸としての基盤が整備された江戸時代から市制100周年を迎えた現代まで、川越市が歩んできた歴史年表をまとめて紹介します。
旧石器時代〜縄文時代〜弥生時代の川越市
川越市は旧石器時代、縄文時代、弥生時代から遺跡が残っています。
- 旧石器時代
- 在家遺跡(下広谷)
- 鶴ケ丘遺跡(笠幡)
- 縄文時代
- 寺尾貝塚(寺尾)
- 小仙波貝塚(小仙波町)
- 弁天南遺跡(仙波町)
- 藤原町遺跡(藤原町)
- 牛原遺跡(下広谷)
- 大塚遺跡(今福)
- 上組2遺跡(笠幡)
- 弥生時代
- 登戸遺跡(下小坂)
- 有泉遺跡(鯨井)
- 霞ケ関遺跡(的場)
古墳時代・奈良時代の川越市
山王塚古墳など大型の古墳がつくられる

古墳時代になると、山王塚古墳(大塚新田)をはじめ大型の古墳がつくられるようになります。
川越氷川神社が創建

また、川越氷川神社の創建も古墳時代と言われています。
川越氷川神社は1500年の歴史を〜って言ってるもんね
すごい歴史だ…!


平安時代・鎌倉時代の川越市
無量寿寺(後の喜多院・中院)が創建


仙波に無量寿寺が創建。今でいう喜多院や中院です。
徐々に川越市のエリアが栄えてきます。
【🏠 住所】
〒350-0036 埼玉県川越市小仙波町1丁目20-1
【🚃 アクセス】
– 西武新宿線本川越駅から徒歩15分程度
– JR/東武東上線川越駅から徒歩20分程度
– 西武バス 喜多院入口で下車
【⏰ 営業時間】
– 平日:9時00分~16時30分
– 土日:9時00分~16時50分


河越氏が武蔵国の有力武士として繁栄


平安時代後期から鎌倉時代にかけては、武蔵武士の河越氏が現在の上戸あたりに館を構え、勢力を広げていきます。
河越重頼の娘が源義経の正室(妻)に迎えられるなど、有力武士として栄えていました。
河越館の跡地は、今では史跡公園として残っています。
【🏠 住所】
〒350-0816 埼玉県川越市上戸194
【🚃 アクセス】
– 東武東上線 霞ヶ関駅から徒歩15分程
【⏰ 営業時間】
9時00分~17時00分


また、鎌倉時代に行われていた流鏑馬の様子を、鎌倉時代に活躍した河越氏ゆかりの地で再現したイベント「河越流鏑馬」も今では実施されています。


室町時代の川越市
太田道真・道灌が河越城を築城


室町時代になると、太田道真・道灌が、現在の初雁公園周辺に「河越城」を築城。
この頃から城下町としての基盤が整えられていきました。
現存する建物は江戸時代に再建されたものですが、川越城本丸御殿は日本に2つしか現存しない本丸御殿となっています。
【🏠 住所】
〒350-0053 埼玉県川越市郭町2丁目13-1
【🚃 アクセス】
– 川越氷川神社から徒歩10分
– 東武バス 札の辻から徒歩13分
【⏰ 営業時間】
– 9時00分~17時00分
– 定休:
– 毎週月曜日(月曜日は祝日の場合は翌日)
– 第4金曜日(祝日は除く)
– 12月29日〜1月3日


江戸時代の川越市
時の鐘(鐘つき堂)が建設


江戸時代には、川越藩主 酒井忠勝により城下多賀町に時の鐘が建設されました。
江戸時代初期から小江戸川越の城下町に時間を告げていたと言われています。
※現在の時の鐘(鐘つき堂)は明治時代に建てられた4代目のもの。
【🏠 住所】
〒350-0057 埼玉県川越市大手町15-7
【🚃 アクセス】
– 時の鐘から徒歩10秒程
– 西武新宿線 本川越駅から徒歩17分程
– JR/東武東上線 川越駅から徒歩27分程


寛永大火・江戸城から喜多院に移築


江戸時代に発生した寛永大火。川越の城下町の3分の1が焼け、喜多院はほぼ全焼してしまいました。
喜多院再建のため、江戸城から移築。
今の喜多院の客殿は、徳川家光誕生の間となっていたもの。
喜多院の書院も江戸城から移築されたもので、春日局の化粧の間となっていたものです。
【🏠 住所】
〒350-0036 埼玉県川越市小仙波町1丁目20-1
【🚃 アクセス】
– 西武新宿線本川越駅から徒歩15分程度
– JR/東武東上線川越駅から徒歩20分程度
– 西武バス 喜多院入口で下車
【⏰ 営業時間】
– 平日:9時00分~16時30分
– 土日:9時00分~16時50分


川越藩による城下町の整備と新河岸川の舟運


また寛永大火後の復興として城下町の整備も行われました。
川越藩主 松平信綱によって川越城と城下町が本格的に整備。
札の辻を中心に今の蔵造りの街並みなどの基盤がつくられました。


さらに、新河岸川の舟運を活かした物資の集積地として栄えます。
川越市から東京の江戸まで、新河岸川を通して資材が搬入されました。
川越から江戸には、米・麦・雑穀や建築資材、特産品などが。
江戸から川越には、衣類や雑貨、肥料や嗜好品などを中心に取引されました。
神幸祭・川越まつりがはじまる


1648年(慶安元年)には、松平信綱が川越氷川神社に祭礼用具を寄進し、神事として神輿が行進がはじまりました。
これが神幸祭として、徐々に町内の山車も増えていき、今の川越まつりの起源となっています。
新河岸川の舟運とともに、江戸の天下祭りの文化も取り入れられて山車やお囃子、しきたりが発展していきました。


明治時代の川越市
第八十五国立銀行が設立


明治時代には、埼玉県で初めて銀行が設立されました。
その後、私立銀行として第八十五銀行に改称。
昭和には埼玉銀行、埼玉りそな銀行となり、今ではりそなコエドテラスとして複合施設となっています。
【🏠 住所】
〒350-0063 埼玉県川越市幸町4-1
【🚃 アクセス】
– 蔵造りの街並み沿い!
– 時の鐘から徒歩2分!
– 西武新宿線 本川越駅から徒歩15分程
– JR/東武東上線 川越駅から徒歩25分程
– 東武バス 一番街の目の前
【⏰ 営業時間】
– テナントによるけど大体、
– 土産店は10時00分から
– 飲食店は10時30分から が多め


明治の大火


明治時代にも大火が相次ぎました。なかでも1893年の川越大火では、中心街のほとんどが焼失。
そんななか、頑丈につくられた大沢家住宅は焼失せず、関東地方最古の蔵造りとなっています。
以降は周辺の建物も、火事に強い建築として蔵造りになっていきました。
時の鐘をはじめ、今の蔵造りの街並みはこのタイミングで再建されたものがほとんどです。
【🏠 住所】
〒350-0063 埼玉県川越市幸町
【🚃 アクセス】
– 西武新宿線 本川越駅から徒歩15分程
– JR/東武東上線 川越駅から徒歩25分程
– 東武バス 一番街まで


川越電気鉄道が開通
1895年(明治28年)には川越〜国分寺間に川越鉄道ができ、1906年(明治39年)に川越久保町~大宮間で川越電気鉄道が開通しました。
川越電気鉄道は、埼玉県初・最初に走った電車・電化路線となっています。
ちなみに1904年(明治37年)に設立された川越火力発電所も埼玉県で初の火力発電所です。
大正時代の川越市
川越市市制を施行


大正時代の1922年(大正11年)には、埼玉県で初めて市制を施行。
1922年12月1日は川越市の誕生日となっています!


そして現代の川越市


1955年(昭和30年)には周辺9村を合併して現在の市域となりました。
2003年(平成15年)には県内初の中核市に指定。
そして、2022年(令和4年)には、市制施行100周年を迎えました。
今では年間700万人以上もの観光客が訪れる人気の観光地となっています。
参考
改めて見ると川越市にもいろいろな歴史があるね。
歴史ある街、川越市。
ぜひ川越という街を、歴史に思いを馳せながら巡ってみてください!
川越市をひもとくシリーズ
まずは川越市を知るための記事!
川越市へのアクセス方法まとめ記事は以下で紹介しています。
川越市の歴史や文化に関する記事は以下で紹介しています。







